#135 門越しのご来光の富士山を求めて

2021年4月30日

「門越しのご来光の富士山」を求めて

 

門越しのご来光の富士山を見たくて山梨県早川町へ目指す。

今日は日本二百名山、山梨百名山である標高1983mの七面山に登る。


七面山登山口である羽衣駐車場が周囲が暗くて辿り着くまで20分少々かかってしまった。

というか、先行車の後に付いて行ったのだが、迷路にハマってしまった。

 

暗闇の中でヘッドランプを頼りにドライバーの方と一緒に歩いて正規の道を探しだし、ようやく辿り着いたって感じ。
先行車には奥さんがいたようで、ドライバーの方も七面山に登るようである。

また会いましょうと言って羽衣駐車場で別れた。

 

登山口羽衣駐車場を予定通り深夜2時に出る。
今日のメインである門越しのご来光の富士山のスポットは七面山敬慎院である。
ご来光は5時なので3時間登り続けることになる。

 

ヘッドランプを装着し、真っ暗闇の中をひたすら前へ登る。
前日の大雨により樹々の葉から自分の顔に雨水が滴る。
夜空を見上げると満月🌕が見えるので快晴との期待が膨らむ。

 

約1000年の歴史を感じる参道だけに所々にベンチが置いてあり、風雨除けのボックスが見受けられる。
七面山は信仰の山として知られており、信者の方も多数登詣するのでこのような優しい配慮があるのだろう。

 

つづら折の急登をしのぎ、4時40分過ぎに敬慎院に着き、なんとかご来光に間に合って安堵した。
敬慎院の方が玄関先に立って、どうぞ中へ休憩してくださいとの労いの言葉に胸が熱くなった。

 

いよいよ随神門を潜ると、そこには夜明け前の富士山が聳え立っていた。
そして5時過ぎに日の出が始まり、変わりゆくオレンジ色に息を呑む。

 

イメージ通りの門越しのご来光の富士山に満足した自分は、敬慎院から45分ほど七面山へ登頂。
七面山山頂からは展望がないと事前に知っていたのでこの先の標高1986mの希望峰では、南アルプスがよく見えた。
昨年に引き続き、今年も南アルプスの小屋営業はコロナ禍で営業自粛で残念である。

 

再び敬慎院まで戻り、富士山絶景を堪能する。

そこで居合わせた、ソロ(一人)登山者にシャッター写真をお願いして心良く応じてくれた。

 

この登山者は50歳過ぎのなぎら健壱に似る方で興味のある話をしてくれた。

要約すると以下になる。

 

①今日は新潟県長岡市から高速道路を使わないで7時間かけて山梨県早川町まで来た。

朝5時に登山口駐車場を出て8時に敬慎院に着いた。

 

②毎週末に必ず山登りをしており、百名山は40座登頂も二百名山、三百山にも登っている。

先週は福島の山に登った。

 

③このように毎週どこかの山に登るのでガソリン代を浮かすために高速道路は絶対に使わないでどんなに時間をかけても国道を走る。

帰りは国道で9時間かかりそうだ。

どっちかというと山登りより運転が疲れると苦笑い。

 

④山登りは4年前に始めたが、数年前に夏の山形の朝日岳に登る途中で熱中症で倒れ、ヘリコプターに救出されて即入院。

そのヘリコプターは民間ではなく、公共だったので無料(民間は高額らしい)。

事故前に山岳保険に入ってよかったとしみじみと実感。

 

⑤その事故からは入念な準備を行い、慢心、過信、油断を排して行動するようになり、ビジネスにも活かしている。

 

⑥自分はもともと一人登山だが、山岳会に入ることも考えていたが、めんどくさそうで一人の方が気楽でいい。

 

よく喋る方だった。

毎週末に新潟から山梨、静岡、長野、福島方面へ国道を使っての山登りに感心した。

よほど山が好きなんだろうなぁ。

これから七面山山頂を目指すというのでお気をつけてとその場で別れた。

 

さて、

敬慎院の玄関先で声をかけていただいたことを思い出した。
お言葉に甘えて中に入って休憩させていただいた。

 

中に入ると、ゲスト用の12畳スペースの和室を通され、ストーブとこたつが置いてあった。
気がついたらまだ朝食を摂っていないので精進料理を注文。
敬慎院は宿坊なので宿泊者だけしか食べれないと思ったが、朝食を摂ることができた。
味噌汁が美味しかったなぁ。

 

本日の歩行距離 12.9km 歩行時間7時間

 

f:id:kunpu3684:20210501114552j:image

ヘッドランプ装着で真っ暗闇を登ります。
f:id:kunpu3684:20210501114556j:image

満月🌕が迎えてくれました。
f:id:kunpu3684:20210501114559j:image

門越しの夜明け前の富士山です。

ご来光前でなんとか間に合いました。

f:id:kunpu3684:20210501114852j:image
f:id:kunpu3684:20210501114856j:image

いよいよ日の出が昇ります。

f:id:kunpu3684:20210501223140j:image

f:id:kunpu3684:20210501114959j:image

毛無山、雨ヶ岳の稜線上から昇ります。

f:id:kunpu3684:20210501223216j:image

f:id:kunpu3684:20210501115126j:image

f:id:kunpu3684:20210501115130j:image
f:id:kunpu3684:20210501115132j:image

門越しのご来光の富士山に恍惚状態。

f:id:kunpu3684:20210501115255j:image

カラマツ林を登って七面山山頂を目指します。
f:id:kunpu3684:20210501115251j:image

ナナイタガレは落差があり迫力がありました。
f:id:kunpu3684:20210501115247j:image

七面山山頂。
f:id:kunpu3684:20210501115259j:image

希望峰から南アルプスを一望。

f:id:kunpu3684:20210501115510j:image

駿河湾は雲海でした。
f:id:kunpu3684:20210501115521j:image

蛇行する富士川
f:id:kunpu3684:20210501115517j:image

青空とカラマツがいい。
f:id:kunpu3684:20210501115514j:image

鹿さんに遭遇。

f:id:kunpu3684:20210501115707j:image

敬慎院は富士山に向かって東向きに七面造りという独特の工法の建物のようです。
f:id:kunpu3684:20210501115703j:image
f:id:kunpu3684:20210501115711j:image

朝の精進料理を頂きました。

f:id:kunpu3684:20210501120038j:image

所々にベンチと句が置いていました。

f:id:kunpu3684:20210501120136j:image

手前に身延山、奥の右から毛無山、雨ヶ岳、三つ峠山、大菩薩嶺

身延の集落も見えます。
f:id:kunpu3684:20210501120128j:image

ツツジを見ると初夏を感じます。
f:id:kunpu3684:20210501120125j:image

鮮やかな新緑と富士川
f:id:kunpu3684:20210501120132j:image

歴史を感じる参道と杉だなぁ。

f:id:kunpu3684:20210501120426j:image

白糸の滝。意外にも落差がありました。

家康の側室 お万ゆかりの滝だそうです。

f:id:kunpu3684:20210501120614j:image
f:id:kunpu3684:20210501120618j:image

登山口羽衣駐車場に着きました。

お疲れ様でした。

 

f:id:kunpu3684:20210501122749j:image