#92 関西紀行 紀伊半島最高峰の大峰山へ

2020年11月1日日曜日
関西2日目

今朝は寝坊して弥山登山口を6時30分出発。
空を見上げると、どんよりとした雲が見下ろす。
昨日の地上の楽園のような大台ヶ原山の大パノラマは期待できまい。

今日は奈良県にある大峰山最高峰である標高1915mの百名山である八経ヶ岳を登る。
歩行時間6時間30分 距離数は10.4kmだ。

弥山登山口から歩き始めると紅葉のトンネルに出くわし、その優雅な紅葉にうっとりする。
橋を渡ると約1時間の直登があり、これが結構キツイ。
我慢して登ると稜線上の奥駈道出合(おくがけみちであい)に着く。
遠くに山伏の法螺貝が聞こえる。
修行の合図なのだろうか。
法螺貝の音色を耳にすると紀伊半島に貫く大峰山脈に来たと実感する。

ここからしばらく平坦な道を歩くのだが、風が強くなり、雲行きが怪しくなった。
他登山者は雨具に着替えていた者もいたが、ザックから雨具を取り出すのも面倒なのでそのまま登ることした。
どうか雨だけは降らないでくれと念じながら登る。

苔むした倒木が取り囲む森を粛々と歩く。
弁天の森を越え、大峰中興の祖と呼ばれる理源大師聖宝の座像がある聖宝の宿跡に着く。

ここから弥山までは聖宝八丁と呼ばれる急登が待っていた。
よく整備された木製の階段を40分ほど登り続けると弥山小屋に着いた。
コロナ禍でも山小屋は営業していた。
山小屋周辺の休憩場所は、さすがに百名山だけにわんさか登山者があふれ、カップヌードルを食べたり、コーヒーを飲んだりして楽しく雑談していた。

弥山小屋から鳥居をくぐり、弥山山頂に行くと天河弁財天の奥宮があった。
どうやらここが弥山頂上らしいが、ガスに囲まれて特に印象はなかった。
きっと初詣は参拝者が立ち並ぶ光景なんだろう。

弥山山頂から大峰山最高峰である八経ヶ岳へ縦走する。
時折り、ガスが見え隠れ、少しづつ大峰山脈が見える。
防鹿柵のゲートを越えて20分ほどの急坂を登りきるとようやく10時過ぎに八経ヶ岳に着いた。

八経ヶ岳山頂からは360度の展望が望めるはずだったが、あいにく東方の奈良県市街方面の山々しか見えなかった。
まぁ心配した雨は降らずにすんだのでこれでよしとしよう。

山頂で軽くカップヌードルを啜る。
少しずつ登山者が増え始め、にわか賑やかだ。
ガスが徐々に抜けて青空が広がる。
もう雲海の上にいるんだ。
登山者の笑顔が輝いてみえる。

皆大変な思いで奈良県の奥深い山道をドライブし、4時間前後かけて登ってきたのだ。

山頂で30分ほど過ごし、弥山登山口に下山する。
すっかり晴れ上がり、往路は見えなかった山々の紅葉が見えてよかった。

13時過ぎに弥山登山口に戻り着く。
時間が余ったのでいつものように観光ドライブすることにした。
吉野川を挟んだ山集落が素朴な感じでよかった。
道の駅杉の湯 川上で焼魚の鮎を頬張る。
さらに北上して、道の駅宇陀路大宇陀(うだじおおうだ)に立ち寄る。
この道の駅は奈良県でも屈指の人気の道の駅だ。
人が多く混雑していた。
適当にブラブラ時間を過ごしたら17時過ぎになった。

気になる明日の天気は、奈良、滋賀、大阪は雨マークだった。
明日の行動予定は、滋賀県にある百名山伊吹山に登る予定だったが、雨マークなのであきらめた。
明後日の3日はなんとか天気回復しそうなので3日に登ることに決めた。

では明日はどう過ごすか。
道路標識に和歌山の文字が目に入った。
ナビで確認すると、ここから1時間50分ときた。
気になる和歌山天気予報は10時までは天気は持つみたいだ。

考えてみると、本州で唯一足を踏んでいないのが和歌山だった。
急遽、和歌山に行くことに決める。
橿原から京奈和自動車道に乗り、高野山紀の川を経て今晩の宿泊先である道の駅 ねごろ歴史の丘に着いたのは19時過ぎだった。
予期せぬ和歌山ドライブでさすがに疲労が溜まった。
いつものようにコンビニ弁当、ビールをすませて20時過ぎにシュラフに潜り込んだ。


百名山81座 残り19座

本日の走行距離191km




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登山口から出発です。
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稜線の奥駈道出合です。
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大峰山稜線の弁天の森。ガスで何も見えません。
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聖宝八丁の木製の階段
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弥山山頂。
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八経ヶ岳をついにとらえる。
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八経ヶ岳山頂からの展望。
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少しずつ晴れ上がりました。
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下山途中の見事な紅葉。
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吉野川の山集落は落ち着いた佇まいでした。


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